一人親方は特別加入制度を利用することで、労災保険に加入できます。また、加入条件や保険のメリットについて事前に確認しておくとよいでしょう。
特別加入するためには、一人親方労災保険団体を経由する必要があり、どの団体に入会するかを慎重に比較することが大切です。
「安さ」「スピード」「安心感」など、団体を選ぶ際に重視したいポイントにはさまざまなものがあるため、自分が何をポイントにして選ぶべきか考えてみるとよいでしょう。
本記事では、兵庫県で加入できる「一人親方労災保険団体5選」もご紹介しています。兵庫県で活動されている一人親方様は、ぜひ参考にしてください。
Contents
兵庫県の建設業の特色
兵庫県は、関西地方の中でも経済的に発展している地域であり、建設業も盛んに行われています。以下に、兵庫県と兵庫県の建設業の特色をいくつかご紹介します。
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都市開発と再開発の進展
兵庫県には、神戸や姫路などの大都市があり、都市開発や再開発が盛んに行われています。特に、神戸の阪神淡路大震災後の復興や、神戸港の開発など、大規模な都市再生プロジェクトが進行しています。兵庫県の建設業者は、都市開発や再開発に携わり、建築物やインフラの建設・改修を行っています。 -
港湾施設と国際物流の発展
兵庫県には、神戸港をはじめとする多くの港湾施設があり、国際物流の拠点としての役割を果たしています。兵庫県の建設業者は、港湾施設や倉庫の建設・改修、船舶の修理など、国際物流に関連するプロジェクトに携わっています。 -
耐震技術と震災復興の実績
兵庫県は、阪神淡路大震災を経験した地域です。この経験から、耐震技術の研究や普及が進んでおり、地震に強い建築物の建設が行われています。また、震災復興に伴う建設プロジェクトにも兵庫県の建設業者が積極的に取り組み、被災地の復興を支援しています。 -
高速道路や鉄道の整備
兵庫県は、交通インフラの整備が進んでいる地域です。多くの高速道路や鉄道路線が兵庫県を通過しており、その建設や改修が行われています。兵庫県の建設業者は、道路や鉄道の建設に携わり、交通の円滑化や地域の発展に寄与しています。
【兵庫】一人親方の労災保険加入について
労働者には業務中もしくは通勤中のケガや病気に対して補償を受けられる労災保険が適用されますが、労働者に含まれない一人親方の場合はどうすればよいのでしょうか。
一人親方が労災保険に加入する方法やメリットについてご紹介します。
特別加入制度を利用すれば加入できる
一般的な労災保険は雇用されている方が適用条件になるため、個人で仕事をされている一人親方は対象になりません。
しかし、建設業などの一人親方は労災事故が発生するリスクが労働者と大差ないため「同じように補償を受けられるようにすべき」と考えられるようになりました。
そこで、特別加入制度を利用することで一人親方も労災保険に加入できるようになったのです。
特別加入する際には、労働局の承認を受けた特別加入団体を通す必要があります。
労災保険に特別加入できる一人親方の条件
労災保険に特別加入できる一人親方の条件を確認しておきましょう。
まず、個人・法人を問わず、労働者を雇用することなく個人で仕事を請け負っていることが条件です。ただし、アルバイトなど労働者を使用している場合であっても、使用(雇用)日数が1年間で100日を超えなければ問題ありません。
また、役員のみで会社を作って仕事をしている場合や、親子で仕事をしている場合などはそれぞれが一人親方になるため、特別加入が可能です。
一人親方が労災保険に特別加入するメリット
一人親方の労災保険への加入は、義務ではありません。しかし、加入することでさまざまなメリットがあるため確認しておきましょう。
まず、療養補償や休業補償など、一般の労働者と同じ程度の手厚い補償を受けられます。万が一、一人親方が死亡した場合、遺族に対して給付金が支払われる遺族補償も用意されているため、本人はもちろんのことご家族も安心ではないでしょうか。
さらに、労災保険に加入していることが現場に入れる条件になることもあります。仕事の幅を広げるためにも、一人親方労災保険に加入しておくメリットは大きいといえます。
【兵庫】一人親方労災保険団体を安さで選ぶ場合のポイント
一人親方労災保険団体は全国に数多くあります。その中から、安さで団体を選びたいときにチェックすべきポイントをまとめました。
入会費や組合費はいくらか
一人親方労災保険の保険料はどの団体を利用しても一律ですが、それとは別に団体によって入会費や組合費が設定されています。
初年度のみ入会費がかかり、その後は月々の組合費と保険料のみの支払いで済むケースが多い傾向です。入会費については無料の団体もあるため、事前に確認しておきましょう。
入会費や組合費を安く設定している分、サービス内容に問題があるケースも少なくありません。安さだけで選ぶのではなく、加入者の満足度などもあわせてチェックすることおすすめします。
追加費用は発生するか
入会費や組合費が安くても、入会後にさまざまな手数料の支払いが発生する団体もあります。
たとえば、更新手続き時の更新手数料や組合員証を再発行する際の手数料、脱退手続き費用などが挙げられます。労災事故発生時にも手続きに手数料がかかる団体もあるため、確認しておきましょう。
そういった手数料をすべて合わせると割高になってしまうケースも珍しくありません。入会前に、追加費用についても調べておくと安心です。
【兵庫】一人親方労災保険団体をスピードで選ぶ場合のポイント
一人親方労災保険をスピードで選ぶ場合は、次の2つのことを確認しておきましょう。
加入までにどのくらいの時間が必要か
特別加入団体への申し込みをしてから実際に労災保険に加入できるまでの時間は、団体によって異なります。
早ければ入金確認後、翌日には加入できるようになっている団体もあるため、確認しておきましょう。
急な現場の依頼が入って「明日までに労災保険に加入してほしい」といわれることもあります。加入までに何日もかかるようでは間に合わないため、最短で加入できる団体を選ぶことをおすすめします。
加入証明書は即日発行されるか
実際に加入できるのは翌日であっても、手続きをしたその日のうちに加入証明書を発行してくれる団体もあります。
現場によっては保険番号を提出するだけで「労災保険に加入している」という証明になる場合もあるため、仕事のチャンスを逃さずに済むでしょう。そのため、お急ぎの場合は加入証明書を即日発行してもらえる団体を選んだほうが安心です。
ただし、建設業の特定業務に該当している場合は、正式に加入するために健康診断を受ける必要があります。その場合は受診するまで加入証明書を発行できないため、注意が必要です。
【兵庫】一人親方労災保険団体を安心感で選ぶ場合のポイント
労災保険団体を選ぶ際には、安心感も重視することが大切です。労働局の承認を受けた団体であるかどうかはもちろんですが、それ以外にも以下のポイントをチェックしておきましょう。
社会保険労務士のサポートを受けられるか
労災事故が発生した際、冷静な判断力を失った状態で労災申請の手続きをするのは難しい場合も多いのではないでしょうか。
また、どんなケースだと労災保険が適用されるのか、保険料をいくらに設定すればよいのかなど、疑問や不安があるときにも、専門家である社会保険労務士が在籍していると安心です。
万が一労災事故が起きてしまったときは、なるべく早く給付を受けたいでしょう。社会保険労務士によるサポートがあれば手続きを迅速に進められるため、給付を受けられるまでの時間も短縮できます。
特定の宗教団体や政治団体と関係していないか
一人親方労災保険団体を選ぶときは、独立した団体であるかどうかも忘れずにチェックしておきましょう。
中には、特定の宗教団体や政治団体と関係している団体もあります。そのような団体に入会してしまうと、選挙の応援を強制的に手伝わされたり、集会への参加や寄付を求められたりする可能性があります。
そういった活動に興味がある方なら問題ありませんが、そうでない方にとっては迷惑でしかありません。巻き込まれて嫌な思いをすることがないよう、事前に確認しておくことをおすすめします。
兵庫県で加入できる一人親方労災保険団体5選
兵庫県で加入できる一人親方労災保険団体をご紹介します。兵庫県で一人親方として活動されている方は、ぜひ参考にしてください。
一人親方団体労災センター
一人親方団体労災センターは、関東・関西をはじめ東北・中部・九州・沖縄を加入可能地域とした「安い」「早い」「安心」が特徴の団体です。
初年度のみ入会金1,000円がかかりますが、その後は保険料と月々500円の組合費のみで追加費用は一切ありません。
5名様以上が同時に申し込むと1名様分の入会金が無料になる団体割引も用意されているため、チェックしておくとよいでしょう。
また、振り込みが確認され次第、最短で翌日から加入でき、加入証明書は即日発行されます。そのため、お急ぎで加入を希望される方も安心です。
社会保険労務士がいるため、わからないことがあっても丁寧に説明してもらえます。
一人親方団体労災センター共済会
一人親方団体労災センター共済会は、1都1道2府40県に対応している全国規模の一人親方労災保険団体です。
組合費は月払いで450円、年払いの場合は3,600円と安く設定されており、支払い方法についても銀行払い・コンビニ払い・クレジットカード払いの3種類から選べるため、利用しやすいのが特徴です。
会員証の再発行や加入証明書の郵送には1,100円の手数料がかかりますが、労災事故処理負担金や加入証明書をダウンロードする際の手数料は無料となっています。
スマートフォンやパソコンから簡単に申し込みが可能なため、忙しい方も安心です。
このはな建設部会
このはな建設部会は、労働保険事務組合を運営母体とした一人親方労災保険団体です。
インターネット上だけで簡単に入会申し込みができるため、忙しくて来店できない方も安心して利用できます。インターネットでの手続きが不安な方は、窓口での受付も可能です。
1カ月単位での加入にも対応しているため、必要な期間のみ加入できて保険料の節約にもつなげられます。
また、平日14時までの申し込みで翌日から加入できます。そのため、元請会社から急な労災保険の加入要請があっても安心です。
一人親方労災保険RJC
一人親方労災保険RJCは、日本全国に系列グループを持つ一人親方労災保険団体です。
毎月払いだと入会費や月払手数料・更新費用などがすべて0円で済むため「まとまったお金を用意できない」「初期費用を抑えたい」方も安心です。
また、短期加入も可能であり「1カ月コース」「2カ月コース」「3カ月コース」から自由に選択できます。「必要なときに必要な期間だけ」特別加入できるため「次の現場に入っている間だけ加入したい」場合にも対応可能です。
一人親方レイア関西
一人親方レイア関西は、下記11の県で建設業を営んでいる一人親方が加入できます。
- 兵庫
- 大阪
- 京都
- 和歌山
- 奈良
- 三重
- 滋賀
- 岡山
- 鳥取
- 香川
- 徳島
年度途中での加入・脱退・再加入はいつでも可能なため、必要なタイミングで利用できるのが特徴です。
また、短期間の現場工期が決まっている場合は2カ月単位で加入できる「ライト加入」が利用できます。少ない料金で労災保険に特別加入できるため、チェックしておくとよいでしょう。
申し込みはweb以外にも、FAXや郵送で可能です。
一人親方レイア関西
まとめ
一人親方が労災保険に加入するためには、特別加入制度を利用する必要があります。一人親方労災保険団体は団体によって特徴が異なるため、十分比較して選ぶことが大切です。
本記事では、団体を安さ・スピード・安心感で選ぶ場合のチェックポイントとともに、兵庫県で加入できる一人親方労災保険団体をご紹介しています。兵庫県で一人親方労災保険への特別加入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。