一人親方として安心して仕事をするためには、労災保険に加入しておくことをおすすめします。労働者に該当しない一人親方は、労災保険に加入するために特別加入制度を利用する必要があるため、詳細を確認しておきましょう。
また、一人親方労災保険に特別加入した場合、労災事故発生時にどのような補償を受けられるのか、事前に調べておくと安心です。
本記事では、鹿児島県で発生した一人親方労災事例と、鹿児島県で加入できる一人親方労災保険団体5選もご紹介しています。鹿児島県にお住まいの一人親方様は、ぜひ参考にしてください。
Contents
鹿児島県の建設業の特色
鹿児島県は、日本の九州地方に位置する県で、県庁所在地は鹿児島市です。面積は約9,187平方キロメートルで、人口は約1,600万人(2020年時点)です。鹿児島県は美しい自然景観、温泉地、火山、島々、歴史的な名所、農業、漁業などが特色です。また、鹿児島県は桜島(活火山)や屋久島(世界自然遺産)などの観光スポットで知られており、多くの観光客が訪れます。
- 温泉施設の建設鹿児島県は温泉地が多く、多くの観光客が温泉を楽しむために訪れます。建設業者は温泉ホテルや温泉施設の建設、改修、拡充に従事し、観光業を支えています。
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自然環境への配慮
鹿児島県は自然環境に恵まれており、建設業者は自然保護と共存を大切にしています。環境への配慮が反映された建設や観光施設の整備が行われています。 -
島嶼地域へのアクセス向上
鹿児島県には多くの離島が存在し、これらの離島と本土とのアクセス向上が重要です。港湾施設や空港の整備に取り組み、離島へのアクセス向上を支援しています。 -
農業支援
鹿児島県は農業が盛んで、特に鹿児島黒豚やさつまいもなどの農産物が評価されています。建設業者は農業用施設の整備や農産物加工施設の建設に取り組み、農業産業をサポートしています。 - 地域への貢献建設業者は地域社会への貢献を重要視し、公共施設の整備や住宅の建設、地域のインフラの向上に取り組んでいます。地域経済の発展や観光振興に貢献しています。
【鹿児島】一人親方が労災保険へ特別加入する方法
個人で仕事を請け負う一人親方は労働者に該当しないため、労災保険には加入していません。
しかし、建設現場で働く一人親方は一般的な労働者と同じように労災事故に遭う危険性があるため、特別加入制度を利用することで労災保険に加入できるようになっています。
一人親方が労災保険に特別加入するには、労働局の承認を受けた特別加入団体を経由する必要があります。お住まいの地域が対象となっている団体を探し、申し込み手続きを行いましょう。
申し込みの際には、保険料以外にどのくらいの費用がかかるか・加入まで何日かかるか・安心できる団体であるかなどを慎重にチェックすることをおすすめします。
【鹿児島】一人親方労災事例
実際に、どのような労災事故が発生し、労災保険が使用されているのでしょうか。今回は、鹿児島県における一人親方労災事例をご紹介します。
作業場で転倒して負傷
マンションの外壁塗装工事中、休憩終了後に敷地内にある休憩所から作業場に戻る途中、通路の突起部分につまずいて転倒し、負傷した事例です。
アスファルト路面に肩を強打し、病院を受診しました。
労災事例:「敷地内の休憩所から作業場に戻る際に転倒し、肩を負傷したケース」
倒れてきた建具枠の下敷きになり負傷
改修建具工事の際、ステンレス製建具枠を2人で組み立てていたところ、バランスを崩し建具枠が倒れてきて負傷した事例です。
腰からお尻にかけて負傷し、病院で治療を受けました。
労災事例:「建具枠の取付のため高さ調整をしていた際に、バランスを崩して負傷したケース」
タイルの破片が右目に当たり負傷
個人住宅浴室改修工事現場にてタイルの取り壊し作業を行っていたところ、飛散したタイルの破片が右目に当たり負傷した事例です。汗で保護メガネが曇ってきたため、一時的にメガネを外した状態で作業していたということです。
その後最後まで仕事をし、翌日病院を受診しました。
【鹿児島】一人親方労災保険の主な補償内容
一人親方労災保険に特別加入した場合に受けられる主な補償内容をご紹介します。
療養補償
業務中、もしくは通勤中のケガや病気により、医療機関にかかった際の治療費が補償されます。
給付の範囲は非常に広く、診察代や薬代・手術代・自宅での療養や入院中の管理・世話・看護にかかる費用などが当てはまります。
労災指定の医療機関だと、窓口での負担なしで治療を受けられる「現物給付」を利用可能です。 労災指定外の場合は治療費をいったん全額支払い、後日国に請求する「現金給付」を利用することになります。
休業補償
休業補償は業務中、もしくは通勤中のケガや病気が原因で働けなくなった場合に給付されるものです。
休業4日目より給付基礎日額の6割が支給され、さらに特別支給金として給付基礎日額の2割が支給されるため、合計8割となります。
休業補償はケガや病気が治癒し、「これ以上の治療は必要ない」と判断された場合に打ち切られます。
また、症状によっては途中で補償内容が変わることもあるため、確認が必要です。
傷病補償
1年半以上休業してもケガや病気が治癒してなく、傷病等級1級~3級のいずれかに該当する場合は、傷病補償が支給されます。
休業補償に代わって支給されるものであるため、休業補償と同時に受けることはできません。
給付金額は傷病等級と給付基礎日額に応じて、以下のように決まります。
- 第1級~給付基礎日額の313日分
- 第2級~給付基礎日額の277日分
- 第3級~給付基礎日額の245日分
障害補償
障害補償は、業務中、もしくは通勤中のケガや病気により身体に障害が残った場合に支給されるものです。
基本的に治癒後に支給されるものなので、療養補償や休業補償を受けている間は支給されません。
障害等級第1級~7級に該当する場合は年金として、第8級~14級に該当する場合は一時金として支給されます。障害等級に応じた年金と一時金の金額は、給付基礎日額に応じて決定されます。
介護補償
業務中、もしくは通勤中のケガや病気による障害の状態が重度で、介護を受けている場合には、介護補償が給付されます。
給付金額は常時介護が必要な場合と随時介護が必要な場合とで異なり、それぞれ上限額と下限額が設定されています。
病院や施設に入院・入所していないことも支給要件に含まれるため、注意が必要です。
遺族補償・葬祭料
一人親方が業務中、もしくは通勤中のケガや病気により死亡した場合、遺族に対して年金または一時金として支給されるのが遺族補償です。
年金は遺族の人数に応じた金額が支払われ、一時金は年金を受ける遺族がいない場合に給付基礎日額の1,000日分が支給されます。
このほか、葬祭を行うのにふさわしい遺族の方に対して、給付基礎日額に応じた金額の葬祭料が支払われます。
鹿児島県で加入できる一人親方労災保険団体5選
鹿児島県で加入できる一人親方労災保険団体をご紹介します。団体ごとの違いをチェックし、慎重に選ぶことをおすすめします。
一人親方団体労災センター
一人親方団体労災センターは、労災保険料のほかに月々500円の組合費のみで加入できる団体です。
初年度のみ入会金1,000円がかかりますが、団体割引が適用されるためチェックしておくとよいでしょう。
また、申し込みから加入までのスピードが早いことも特徴の一つです。費用の振込確認後、最短で翌日には加入できます。加入証明書は即日発行が可能なため、急な現場要請があって急いでいる方も安心です。
1ヶ月・2ヶ月の短期加入にも対応しており、保険料を節約したい方にもおすすめの団体となっています。
かごしま一人親方組合
かごしま一人親方組合は、社会保険労務士が丁寧に対応してくれる安心の組合です。
組合費は年間1万2,000円、入会金は1年以内に脱退する予定がなければ0円で入会できます。
支払い方法は銀行振込以外にもコンビニ払いや口座引き落としに対応しており、日中なかなか銀行へ行けない方や支払いを忘れがちな方も利用しやすいのが特徴です。
ホームページの専用フォームに必要事項を入力して簡単に申し込みできるため、チェックしてみるとよいでしょう。
九州一人親方福祉協会
九州一人親方福祉協会は、労災保険料のほかに事務組合費のみで加入できます。入会金や更新料・労災手続料は無料なので、なるべく費用を抑えたい方におすすめです。
また、分割納付にも対応しているため、まとまったお金を用意できない方も利用しやすくなっています。
インターネット上で簡単に手続きができ、最短で翌日には加入可能です。
スマホ会員証を無料発行してもらえるため、いつでもどこでもすぐに提示できて大変便利です。
一人親方労災保険組合
一人親方労災保険組合は、北海道から沖縄まで全国にネットワークを持つ組合です。
組合費は月々わずか500円で、年度途中の脱退も可能となっています。未経過分の保険料は返金されるため、必要な期間のみ労災保険に加入したいという方も安心です。
支払いは銀行振込だけでなくコンビニ払いにも対応しており、初期費用支払い後は銀行口座から毎月引き落とす分割払いも可能です。
さらに、組合員になるとお得な優待サービス「職人クラブオフ」も利用できます。全国20万カ所以上の飲食店やカラオケ・レジャー施設などで割引が適用されるため、ぜひあわせてチェックしてください。
一人親方労災保険RJC
一人親方労災保険RJCは、全国最大規模の一人親方団体として鹿児島県にお住まいの一人親方様に選ばれています。
短期加入も取り扱っており、1ヶ月12,017円から加入できます。
また、13時までの入金で労災保険番号が即日発行されるため、急な現場の依頼があって急いでいるときでも安心です。
加入申し込みはスマホから簡単に済ませられます。普段忙しい一人親方様も、休憩中などの隙間時間を使ってあっという間に手続きが可能です。
まとめ
一人親方労災保険に特別加入する方法や、特別加入した場合に受けられる補償内容について詳しくご紹介しました。
一人親方労災保険では一般的な労働者と同じように手厚い補償が受けられるため、安心して仕事ができるようになります。
自分にとって利用しやすい特別加入団体を見つけ、早めに申し込み手続きを済ませておきましょう。
本記事では、鹿児島県で発生した一人親方労災事例や、鹿児島県で加入できる一人親方労災保険団体5選もご紹介しました。鹿児島県で労災保険への加入を検討されている一人親方様は、ぜひ参考にしてください。