一人親方労災保険の「労災センター通信」

一人親方が知っておくべきメンタルヘルスケアの重要性とは?対策法もご紹介

一人親方は、自由度が高く魅力的な反面、精神的な負担も少なくありません。
経営に関する責任を一人で背負うことは、精神的なストレスの原因となります。

メンタルヘルスが悪化すると、仕事のパフォーマンスや安全性にも影響を及ぼします。
最悪の場合は事業の継続が困難になることもあるため、適切な対処が重要です。

本記事では、一人親方にメンタルヘルスケアが必要な理由やメンタルヘルスを保つための具体的な方法などを解説します。
メンタルヘルスケアについて知りたい一人親方は、ぜひ参考にしてください
一人親方のメンタルヘルス

一人親方にメンタルヘルスケアが必要な理由

一人親方にメンタルヘルスがケア必要な理由として、以下3つが考えられます。

  • 孤立しやすい環境だから
  • 精神的ストレスがたまる要因が多いから
  • メンタルヘルスケアの支援体制が整っていないから

安全に仕事を続けるためにはメンタルヘルスケアは必須のため、一人親方は取り入れていきましょう。

孤立しやすい環境だから

一人親方は組織に属していないため、他の人との関わりが少なくなり、孤立しやすい環境に置かれます。
この孤立感が、精神的な負担を増大させる原因の1つです。

孤独な状況では、仕事の悩みや不安を共有できる相手がいないため、ストレスや不安を1人で抱え込みやすくなります。
精神的な負担をため込んでしまうと仕事や私生活に悪影響を及ぼすリスクが高まるため、一人親方にはメンタルヘルスケアが必要です。

精神的ストレスがたまる要因が多いから

一人親方は以下のようなストレス要因に直面しやすい立場にあります。

  • 業務の全責任を負う
  • 仕事の受注や収入の不安定さ
  • 長時間労働や過密スケジュール
  • 健康管理の自己責任

精神的ストレスが積み重なると心身に不調をきたす可能性があるため、メンタルヘルスケアをして定期的にストレスを発散させる必要があります。

メンタルヘルスの支援体制が整っていないから

一人親方は、会社に雇用されている労働者に比べてメンタルヘルスの支援体制が整っていません。

労働者であれば、会社で労働時間管理や定期的なストレスチェック、相談窓口の設置などメンタルヘルス対策がされています。

一人親方は自分でメンタルヘルスケアの方法や専門家を探す必要がありますが、普段の業務で忙しいと後回しになる場合もあります。
後回しになるとどんどん精神的ストレスがたまっていき、気づいたときには作業に支障をきたす状態になってしまうかもしれません。

精神的ストレスがたまりやすくかつ1人で抱え込みやすい環境である一人親方は、安全に長期的に働くためにもメンタルヘルスケアの体制を整える必要があります。

一人親方のメンタルヘルスが仕事に与える影響

一人親方のメンタルヘルスへの影響
精神的ストレスがたまると、心身ともに不調となり普段通り仕事を進められなくなります。
ここでは、メンタルヘルスが一人親方の仕事に与える影響を解説します。

体調不良や病気になりやすくなる

精神的ストレスが過度にたまると、体調不良や病気になりやすくなります。

過度なストレスになったときは、体に以下のような症状があらわれます。

  • 倦怠感
  • 頭痛
  • めまい
  • 動悸
  • 肩こり
  • 便秘
  • やる気の低下
  • 集中力の低下
  • イライラするなど

これらの症状を無視して仕事を続けると、うつ病や適応障害などの精神疾患にかかるかもしれません。
また、長時間労働によって脳血管疾患や虚血性心疾患の発症リスクも高まります。

病気になってしまうと仕事ができず収入が得られなくなるため、体調不良や病気になる前に予防することが重要です。

安全性が低下する

メンタルヘルスが悪化すると、集中力や判断力、やる気の低下などの症状があらわれる可能性があります。
危険が多く潜んでいる現場で、集中力や判断力が低下すると事故を起こしかねません。

仮に作業ができたとしても、心身ともに万全の状態ではないため作業スピードや質が低下して、求められる仕事ができなくなるでしょう。
また、イライラしたり感情的になりやすくなったりすることで、周囲の作業員との関係が悪化し、それが原因で作業環境が危険になることもあります。

安全性を確保するため、メンタルヘルスケアを実施し万全の体調で作業しましょう。

事業の継続が難しくなる

メンタルヘルスが悪化すると、仕事を継続することが難しくなる恐れがあります。

メンタルヘルスが悪化すると、作業の質やスピードが落ちて請負業者が求める仕事を提供できなくなる可能性があります。
また、集中力や判断力の低下によって労働災害のリスクが高いと判断されると、契約が終了するかもしれません。

このように、メンタルヘルスの悪化は請負業者との信頼関係にも悪影響を及ぼします。

契約終了となり仕事がない状態が続くと、収入がなくなり一人親方として仕事を続けるのが難しくなるでしょう。
長期的に仕事を続けていくためには、メンタルヘルスケアは必須です。

一人親方のメンタルヘルスケアの方法

一人親方のストレスチェック
一人親方にとって、メンタルヘルスを適切にケアすることは、仕事の質を維持し健康を守るために重要です。
この章では、具体的なメンタルヘルスケアの方法をご紹介します。

労働時間を管理する

メンタルヘルスを保つために、労働時間を管理しましょう。

雇用されている労働者の場合は、会社で労働時間を管理してくれます。
しかし、一人親方は労働時間を管理してくれる人がおらず、気づかぬうちに長時間労働になっているケースが少なくありません。

長時間労働によって疲れがたまると、病気になるリスクが高くなります。
長時間労働が続いてしまった場合は、医療機関の受診や自治体が実施している健康相談などの活用がおすすめです。

また、仕事の量やペースの見直しも検討し、健康な状態で仕事を続けられるようにしましょう。

定期的にストレスチェックを実施する

定期的にストレスチェックを実施するのも、メンタルヘルスケアの1つです。

会社の場合、ストレスチェックを定期的に受ける体制が整っており、そこでストレスが高いと判断された場合は、医療機関の受診や産業医面談などが実施されています。

一人親方も、会社と同様、定期的にストレスチェックを行い自分のストレス状況を把握しておきましょう。

ストレスチェックは、厚生労働省が提供している「5分でできる職場のストレスセルフチェック」や「マルチジョブ健康管理ツール」のストレスチェック機能などで実施できます。
ストレスチェックをしてストレスが高かった場合は、医療機関の受診や仕事量の調整などを行い、体を休めるようにしましょう。

家族や友人、専門家に相談する

メンタルヘルスを悪化させないために、専門家に相談するのも1つの方法です。

一人親方は単独での作業が多く、悩みや不安を抱え込みやすいです。
1人で悩みを抱え込まず、家族や友人、または専門家に相談しましょう。
メンタルヘルスに関する問題は話しづらいと感じるかもしれませんが、誰かに話すことで精神的な負担を軽減できます。

家族や友人に相談しにくい場合は、専門のカウンセラーや医師に相談しましょう。
具体的なアドバイスや治療法を受けられるため、早期の対処が可能になります。

規則正しい生活を送る

メンタルヘルスを保つためには、規則正しい生活習慣を維持することが重要です。

睡眠不足や不規則な食事は、ストレスを増大させる要因となります。

特に、睡眠は心身を休ませ、ストレスを解消する上で欠かせません。
良質な睡眠をとることで、心身の疲れが回復され仕事の質が向上します。
逆に、睡眠不足になると集中力低下や倦怠感、うつ症状が出やすくなるため仕事に支障をきたしかねません。

なるべく決まった時間に食事をとり睡眠時間を十分に確保して、メンタルを安定させましょう。

趣味や休養の時間を持つ

仕事だけでなく、趣味や休養の時間を確保することで、ストレスを解消し心のリフレッシュを図ることができます。

たとえば、読書や音楽鑑賞、散歩など、自分が楽しめることをしてみましょう。
他にも週末には家でのんびりしたり、旅行に行って温泉にゆっくりと浸かったりして、休息を取ることもおすすめです。

また、共通の趣味でできた友人と交流を深めるのもストレス発散につながります。
仕事とは関係ない人達と交流し笑い合うことで、不安やイライラなどが解消され解決策を見出せるかもしれません。

国の支援センターやサイトを活用する

国の支援センターやサイトを活用するのも1つの方法です。
国の支援センターやサイトには、以下のようなものがあります。

これらを活用することで、メンタルヘルスに関する情報を得たり、必要なサポートを受けたりできます。

一人親方のメンタルヘルスが悪化したときに備えて労災保険に加入しよう

一人親方も、労災保険特別加入制度によって労災保険に加入できるため、万が一に備えて加入しておくと安心です。

労災保険は、仕事中に起こるケガや病気に対する補償だけでなく、精神的なストレスによる疾患にも対応しています。

ただし、精神疾患の場合は仕事が原因で発症したか証明しにくいため、確実に補償を受けられるとは限りません。
調査や審査の結果、業務によって精神疾患が発症されたと判断されたら補償が受けられます。

万が一、メンタルヘルスが悪化して働けなくなった場合に備えて加入しておきましょう。

一人親方が労災保険に加入するなら「一人親方団体労災センター」がおすすめ

メンタルヘルスの不調や仕事中の事故などで働けなくなった場合に備えて労災保険への加入を検討している一人親方には、「一人親方団体労災センター」がおすすめです。

一人親方団体労災センターでは、労災保険について社会保険労務士から丁寧な説明が受けられるため、安心して加入できます。
また、費用も労災保険料と月々500円の組合費のみのため、お手頃価格で加入できます。

気になる方は、ぜひお問い合わせください。

まとめ

一人親方が心身ともに健康な状態で働き続けるためには、メンタルヘルスケアは重要です。

メンタルヘルスケアを怠ると、現場で事故やケガが起こるリスクが高まったり、作業の質が悪化し契約終了となったりする可能性があります。
ストレスチェックを定期的に行う、規則正しい生活を送る、専門医に相談するなどのメンタルヘルスケアを行い、健康な状態で働くようにしましょう。

> 労災センター通信 一覧ページへ

問い合わせ・資料請求はこちら

一人親方労災保険についての
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ・資料請求はこちら

050-3786-1525

[受付時間] 平日9時~18時 (土日祝・年末年始除く)

一人親方労災保険特別加入のお申し込みはこちら

お申し込みの流れはこちらをご覧ください。

一人親方労災保険特別加入手続きの当団体対象地域

関東
東京・千葉・神奈川・埼玉・茨城・栃木・群馬・静岡
関西
大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀・三重・鳥取・岡山・徳島・香川
中部
長野・新潟・富山・山梨・岐阜・愛知
九州
福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島
東北
宮城・岩手・秋田・山形・福島
沖縄
沖縄