一人親方として活動するにあたって、安心して仕事ができるよう労災保険への加入を検討される方も多いでしょう。
一人親方の場合は労災保険への特別加入が認められているため、どのようなものがあるか確認しておくことが大切です。
労災保険には本人はもちろんのことご家族に対する補償も含まれており、その内容についてはどの団体に加入しても変わりはありません。
しかし、加入する団体によって特徴やメリットに違いがあるため、慎重に選ぶことをおすすめします。
本記事では、埼玉県で加入できる一人親方労災保険6選もご紹介します。自分に合った労災保険をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
埼玉県の建設業の特色
埼玉県は、日本の首都東京に隣接する地域であり、人口や経済規模が大きいため、建設業においても独自の特色があります。
埼玉県の建設業の特色をいくつか挙げてみます。
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新幹線や高速道路などの交通インフラの整備が進んでいること
埼玉県は、東京と東北地方を結ぶ新幹線や、東北自動車道、関越自動車道などの高速道路が通っており、交通インフラの整備が進んでいます。また、埼玉県内には首都圏外郭放水路や川越総合運動公園などの大規模な公共施設も建設されています。 -
大規模な住宅団地や商業施設の建設が盛んであること
埼玉県は、東京都に隣接しているため、東京都内への通勤・通学需要が高い地域であり、大規模な住宅団地や商業施設の建設が盛んです。例えば、さいたま新都心や大宮エリアなどがその代表的な例です。 -
高度な建築技術が集積されていること
埼玉県は、日本の建築業界で高い評価を受ける技術者が多く集まる地域であり、建築技術が高度化されているとされています。特に、木造住宅や省エネ住宅の分野においては、埼玉県内の企業が先進的な技術を持っていることが知られています。 -
住宅用地の確保が比較的容易であること
埼玉県は、東京都に隣接する地域であるため、住宅用地の確保が比較的容易であるとされています。また、都市計画が進んでおり、新たな住宅地の開発が行われています。
一人親方労災保険の補償内容は?
一人親方として活動されていて労災保険への加入を検討されている方のために、補償内容についてご紹介します。具体的にどのような補償や給付を受けられるのかを確認したうえで、自分に合った労災保険を見つけましょう。
療養補償
療養補償とは、仕事中・通勤中のケガや疾病に対して無料で治療を受けるための補償です。診察代や薬代・治療の処置にかかる費用・入院費のほか、自宅での療養に必要な管理・世話・看護の費用も補償されます。
また、通院が必要になった場合はそのための交通費も補償内容に含まれます。
労災病院・労災指定病院以外の病院で治療をおこなった場合は、一時的に自己負担して後から申請すれば支給を受けることが可能なため、確認するとよいでしょう。
休業補償
仕事中や通勤中のケガ・疾病が原因で4日以上働けなくなった場合は、給付基礎日額の6割にあたる給付金が支給されます。
この休業補償にくわえて1日につき給付基礎日額の2割が支給される休業特別支給金が上乗せされるため、合計8割の補償を受けられることになります。
休業補償は生活費を補填する目的で支給されるものであり、医師の証明を受けたうえで月単位の申請をおこなうことも珍しくありません。
基本的には、治癒するまで給付金が支給されるケースが一般的です。
傷病補償
傷病補償とは、ケガや疾病が1年半を経過しても治らないときに給付金が支給される補償です。
支給される金額はケガや疾病の状態によって振り分けられた等級で決まります。たとえば、傷病等級が第1級の場合は給付基礎日額の313日分、第3級の場合は245日分が支給金額です。
休業補償に代わって支給されるものであるため、傷病補償と休業補償の併給はありません。ただし、傷病補償年金が支給されるようになってからも、療養補償は引き続き支給されます。
障害補償
障害補償はケガや疾病が治癒した後、障害が残った場合に給付金が支給される補償です。障害等級が1~7級の重い障害には、年金として障害がある限り継続して支給され、8~14級の軽い障害には一時金として1回のみ支給されます。
障害補償が支給されるようになると、療養補償や休業補償・傷病補償は支給されなくなるため覚えておきましょう。
障害等級については労働局の専門家との面談によって決定されるため、支給の決定まで半年~1年ほどかかることもあります。
遺族補償
仕事中や通勤中に亡くなった場合、遺族に対して遺族補償が給付されます。
遺族年金と遺族一時金の2種類があり、年金の受給資格を持つ遺族がいない場合や、遺族一時金を受給していた遺族の受給資格が失権した場合に一時金を受給することが可能です。
年金を受給できる遺族は「受給資格者」とよばれ、それぞれ要件が定められています。例えば、妻は要件なしで受給でき、夫・父母・祖父母は「55歳以上又は障害の状態にある者」、子・孫は「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者又は障害の状態にある者」という要件が定められているため、確認しておきましょう。
埋葬料
死亡時の埋葬料についても、労災保険で補償されています。
金額は選択した給付基礎日額により、例えば3,500円の場合は420,000円、20,000円の場合は1,200,000円が支給されます。
原則として葬祭をおこなう遺族に対して支給されますが、遺族がいない場合や遺族が葬祭をおこなわないことが明らかな場合は、実際に葬祭を執りおこなった方に支給されるケースが一般的です。
埼玉県で加入できる一人親方労災保険団体6選
一人親方労災保険への加入を受け付けている団体は、全国に複数あります。その中から、埼玉県で加入できる一人親方団体をご紹介します。どの団体に加入すべきか迷われている方は、ぜひ参考にしてください。
一人親方団体労災センター
一人親方団体労災センターは、労働局承認の実績ある団体です。東北・関東・中部・関西・九州・沖縄と全国規模で展開しており、「安い」「早い」「安心」をモットーとしています。
加入費用は労災保険料と月々500円の組合費のみで、初年度のみ入会金1,000円が必要です。申請手続き費用などの手数料は一切かかりません。次年度以降の更新費用についてはキャンペーン等の割引が適用されるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、振り込みを確認後、最短で翌日には加入が可能です。加入証明書は即日発行できるため、急いで労災保険に加入しなければならない事情がある方も安心ではないでしょうか。
さらに、社会保険労務士がいて丁寧なアドバイスを受けられる点も魅力の一つに挙げられます。万が一、労災事故が発生した際も申請書類を作成してもらえるため、不安になる必要はありません。
1カ月・2カ月の短期加入も可能です。一時的に加入を必要とする事情がある場合は、ぜひチェックしてください。
一人親方団体労災センター
埼玉労災一人親方部会
埼玉労災一人親方部会は、埼玉労働局承認の一人親方団体です。
給付月額3,500円の場合、初回費用は申し込み加入時手続き料+会費+入会金+分割手数料等を合計して8,800円、その後の月々の支払は4,980円となります。
このように初期費用が安く加入しやすいことから、一人親方として活動されている多くの方々から人気を集めています。
集会などの強制活動も一切ないため、安心して加入することが可能です。
また、夜間の申し込みにも極力対応してもらえ、最短で当日には労災番号が発行されます。代理手続きも可能となっているため、忙しくて本人が手続きをおこなうことが難しい場合も安心です。
一人親方労災保険RJC
一人親方労災保険RJCは、「入会金0円の一人親方労災保険」としてゼネコンからも人気を集めています。毎月払いで4,980円~となっており、「まとまったお金がない」「できるだけ安く加入したい」という一人親方におすすめです。
また、特別加入期間を「1カ月コース」「2カ月コース」「3カ月コース」から自由に選択できるため、必要なときに、必要な期間だけ労災保険に加入できます。
クレジット払いなら最速で会員カードを発行でき、申し込み後はすぐにクレジットカード払いが可能です。クレジットカード払いだと銀行振込手済料が不要だったり、カード会社のポイントが貯まったりとさまざまなメリットがあるため、チェックしておくとよいでしょう。
一人親方団体労災センター共済会
労災センター共済会は労働局承認の一人親方団体で、入会金1,000円・年会費3,600円と労災保険料のみで加入できます。分割払いの場合は月々450円の支払いで済むため、初期費用を抑えたい方も安心です。
また、最短で翌日には加入が可能で加入証明書は即日ダウンロードできるため、現場で提示を求められた際も即座に対応できます。
さらに、面倒な手続きは一切必要なくスマートフォンやパソコンから簡単に申し込みが可能です。
支払い方法は銀行払い・コンビニ払い・クレジットカード払いの3種類から選べる点もメリットに挙げられます。
楽々親方
楽々親方は、厚生労働大臣承認のネット型労災保険を提供しています。業務をIT化することで人件費を抑えると同時に、業務センターに業務を集約して業務経費を抑えるなどして組合費の負担を減らす取り組みがされています。
また、最短1カ月から加入できるため、「必要な期間のみ労災保険に入りたい」という方も安心して利用できるでしょう。
決済確認日当日に番号が通知され、加入は翌日から可能です。急な仕事が入って急いで労災保険に加入しなければならないときも慌てる必要はありません。
社労士事務所が運営しているため、面倒な手続きや更新等についても適切なサポートを受けられます。
一人親方匠の会
匠の会は、厚生労働大臣認可の労働保険事務組合です。
初年度の会費は加入月から3月までの月数×500円で、そのほか入会金3,000円と労災保険料のみの負担となります。2年目以降は労災保険料と会費1年分(6,000円)のみで更新でき、追加費用は一切かかりません。
事務職員が母体団体の職員も兼ねており、運営費を抑えることで会費を安くしています。
そのほか、入金確認後、最短翌日から加入が可能なことや、母体が社会保険労務士事務所、行政書士事務所であるため安心感が大きいことなどもメリットに挙げられます。
まとめ
一人親方が労災保険に特別加入した場合の補償内容とともに、埼玉県で加入できる一人親方労災保険をご紹介しました。
一人親方が加入する労災保険では、療養補償や休業補償・障害補償・遺族補償などさまざまな補償を受けられます。補償内容についてはどの団体に加入しても一律で変わりませんが、入会費や組合費を始めとする特徴は団体によって違いがあります。
埼玉県で加入できる一人親方労災保険をしっかりと比較し、どの団体が自分に合っているか慎重に検討してみるとよいでしょう。