一人親方労災保険への特別加入は義務ではないため、加入すべきかどうかで悩まれている方も多いのではないでしょうか。加入すると労働者と同じように手厚い補償を受けられるだけでなく、請け負える仕事の幅が広がるなどのメリットもあります。
一人親方が労災保険へ加入するには特別加入団体を経由する必要があるため、まずは自分に合った団体探しをしなければなりません。また、費用面で団体を選ぶときの注意点も確認しておくとよいでしょう。
本記事では、実際の労災事例とともに、岡山県で加入できる特別加入団体もご紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
Contents
岡山県の建設業の特色
岡山県は、日本の西部に位置する中国地方に属する県です。県庁所在地は岡山市です。面積は約7,114平方キロメートルで、人口は約1,950万人(2021年時点)です。県内には瀬戸内海に面する地域や美しい自然景観、歴史的な名所などが広がり、観光スポットとしても人気です。農業や製造業などが盛んで、地域経済に大きな影響を与えています。
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都市と地域の発展
岡山県内には岡山市をはじめ、各地に都市が存在し、これらの都市部では商業施設や住宅地の開発が進んでいます。建設業者は都市と地域の発展に貢献するため、住宅や商業施設、公共施設の建設や再開発プロジェクトに取り組んでいます。 -
観光地と観光施設の整備
岡山県は美しい自然環境や歴史的な名所が多くあり、観光地としても注目されています。建設業者は観光需要に対応した宿泊施設や観光施設の整備に力を入れており、地域の観光振興を支えています。 -
農業支援施設の充実
岡山県は農業が盛んな地域で、果物や野菜の生産が行われています。建設業者は農業支援施設や農産物加工施設の整備に取り組み、農業生産をサポートしています。 -
環境に配慮した建築
岡山県では環境保護が重要視されており、省エネルギーや環境に優しい建築材料の利用、再生可能エネルギーの活用など、環境に配慮した建築が進められています。 -
地域への貢献と安全対策
岡山県の建設業者は地域社会への貢献を重要視し、公共施設の整備や安全対策など、地域の安全と便益を向上させる取り組みを行っています。
【岡山】一人親方が労災保険に特別加入するメリット
「労働者」に該当しない一人親方は、特別加入制度を利用することで労災保険に加入できます。まずは、特別加入するメリットについて確認しておきましょう。
労働者と同程度の補償を受けられるようになる
一人親方の労災保険への特別加入は義務ではありませんが、加入することで一般の労働者と同程度の補償を受けられるようになるため、そのメリットは大きいでしょう。
一人親方労災保険では、業務中もしくは通勤中のケガや病気により治療が必要になった場合、診察費や薬代・手術代・入院費などが補償される「療養補償」をはじめ、手厚い補償が受けられます。
仕事を休まなければならなくなった場合の「休業補償」や、後遺症が残った場合の「障害補償」、一人親方が死亡した場合に家族に対して支払われる「遺族補償」なども含まれ、手厚い補償内容となっています。
請け負える仕事の幅が広がる
一人親方はさまざまな現場に入って作業しますが、中には労災保険に未加入の一人親方は入れない現場もあります。
万が一、労災事故が発生しても、元請会社の労災保険は一人親方に適用されません。そのため、現場に入るにあたって、労災保険に特別加入していることを条件に仕事を依頼してくる元請会社も珍しくありません。
せっかく条件のよい現場でも、労災保険に未加入という理由で仕事を請け負えないのはもったいないことです。
保険料の設定を選べる
一人親方労災保険料の計算には「給付基礎日額」が用いられます。
一般的な労働者は賃金を元にして労災保険料が決められます。しかし、決まった賃金がない一人親方は3,500~25,000円の16段階ある給付基礎日額から自由に選択し、保険料を計算することが可能です。
給付基礎日額が高いほど保険料は高額になり、補償内容が手厚くなります。
自分にとって保険料と補償内容のバランスがよくなるよう設定しましょう。
岡山県の一人親方労災事例
岡山県で一人親方労災保険への特別加入を検討するにあたって、実際にどのような事例で労災保険が適用されるのかを確認しておきましょう。
足場板を運んだことで腰を負傷
ショッピングモールのテナント工事中に足場を組む必要があり、足場板を右肩にかついでいたときに腰を痛めた事例です。
重い足場板を無理して運び、疲れがたまってきていたところ、足場板を持ち上げた瞬間に痛みが走ったということです。時間が経つともに痛みが増し、起き上がれなくなるほど痛みが続いたため病院を受診しました。
労災事例:「足場板を往復で運んでいたことで腰を負傷したケース」
足場と脚立の連結部分を結束しなかったことで転落
アパート新築工事の塗装工事中に、足場から転落して負傷した事例です。
天井を塗装する際に足場と脚立を足場板で連結して作業していましたが、連結部分を結束せずに施工したため、足場板が揺れてバランスを崩し、転落。右足かかとを負傷し、病院を受診しました。
かがんだ体勢で作業中にバランスを崩して右膝を地面に強打
アパート新築工事で壁のクロス貼り作業中、壁の下部の作業を行うためにかがんだ体勢になった際、バランスを崩して右膝を地面に強打しました。
その後、歩行が困難になり、翌日病院を受診したところ、右膝の半月板損傷と診断されたという事例があります。
【岡山】費用で一人親方労災保険団体を選ぶ際の注意点
一人親方が労災保険に加入するには、特別加入団体に入会する必要があります。今回は、費用で団体を選ぶ際にチェックしておきたい注意点をご紹介します。
保険料以外に必要な費用
一人親方が労災保険団体に加入するにあたって、保険料以外にもどんな費用が発生するのか確認が必要です。多くの団体では、初年度のみ入会金が必要です。そのほかに月払い、または年払いで組合費がかかります。
保険料は全国一律なのでどの団体に加入しても変わりませんが、入会金や組合費は団体によって金額が異なるため、注意が必要です。
追加費用の有無
団体によっては、入会後に更新手数料や労災事故申請費用・組合員証再発行手数料などの追加費用が発生することがあります。
入会金が無料の団体や組合費が安い団体でも、追加費用の金額によってはトータルで見ると割高になる恐れがあるため、注意が必要です。
負担をなるべく抑えるためにも、追加費用の有無について事前にしっかり確認しておきましょう。
途中で脱退する場合は保険料が返金されるかの確認
「次の現場に入る間だけ労災保険に加入したい」というときは、年度途中での脱退が可能な団体や、短期加入に対応している団体を選ぶ必要があります。
年度途中での脱退を希望される場合は、すでに支払っている労災保険料の未経過分が返金されることもあります。ただし、一定の条件をクリアすることで返金対象になる場合もあるため、事前によく確認しておきましょう。
支払い方法は選択できるかの確認
保険料や組合費などの支払い方法は、団体によって異なります。
銀行振込のほかにも、口座引き落としやコンビニ払い・クレジットカード払いなどに対応している団体もあるため、確認しておくとよいでしょう。忙しくて日中はなかなか銀行へ行く時間がない方は、銀行振込以外の支払い方法が選択できると便利です。
また、一括払いだけでなく分割払いが可能な団体もあるため、自分にとって都合のよい支払い方法を選択できるかどうかチェックすることをおすすめします。
岡山県で加入できる一人親方労災保険団体6選
一人親方労災保険団体は全国各地にありますが、まずは自分が住んでいる地域が対象エリアかどうかを確認する必要があります。今回は、岡山県で加入できる団体6選をご紹介します。
一人親方団体労災センター
一人親方団体労災センターは、関西をはじめ、関東・中部・九州・東北・沖縄に支部を持つ団体です。
「安い」「早い」「安心」をモットーとしており、全国の一人親方様から選ばれています。
必要な費用は労災保険料と月々500円の組合費のみで、初年度のみ入会金1,000円が必要です。費用の振り込みを確認後、最短で翌日から加入でき、加入証明書は即日発行されます。そのため、急な現場の依頼が入り「急いで労災保険に加入したい」というときも安心です。
また、1カ月・2カ月の短期加入も可能なため、期間限定で労災保険への加入を希望される方も利用しやすくなっています。
わからないことや不安なことがあれば労災保険の専門家である社労士に相談できる、安心の団体です。
このはな建設部会
このはな建設部会は、労働保険事務組合を運営母体とする団体です。
インターネット上だけで簡単に申し込めるため、普段は忙しい一人親方様も安心して利用できます。ホームページの「お申し込みフォーム」に必要事項を入力して送信すると、団体が給付基礎日額と加入月から保険料を算定し、振込先の口座の連絡をくれます。
入金確認後、保険番号が記載された加入証明書が即日発行されるため、元請会社からの急な労災保険の加入要請があっても慌てることはありません。
また、1カ月だけの短期加入にも対応しています。「必要な期間だけ加入して保険料を節約したい」という方にもおすすめです。
西日本労災一人親方部会
西日本労災一人親方部会は、岡山県・京都府・大阪府・兵庫県・鳥取県・島根県・広島県・香川県・愛媛県の一人親方を対象とした労災保険事務組合です。
キャッシュレスにも対応しており、本人確認も決済もカードでできるため、加入手続きは最短2分で完了します。現金をすぐに準備できない方や、カードのポイントを貯めたい方にもおすすめです。
もちろん銀行振込にも対応しているため、現金での支払いを希望される方もご安心ください。
社会保険労務士と行政書士が在中しており、労災事故発生時の書類作成を全て無料で任せられます。
不明な点や不安に思うことがあれば、相談してみるとよいでしょう。
一人親方労災保険組合
一人親方労災保険組合は、全国対応の労働局承認団体です。
組合費は月々500円で、入会時のみ入会金が必要になります。そのほか労災保険料以外の費用は一切発生しないため、安心して利用できます。
支払いは銀行振込のほか、口座引き落としやコンビニ払い・クレジットカード払いにも対応しており、自分の都合に合わせて選択可能です。分割払いも可能なため、無理なく支払えます。
また、組合員になると全国20万カ所以上の飲食店やレジャー施設などが割引になる優待サービス「職人クラブオフ」を利用できます。あわせてチェックしておくとよいでしょう。
一人親方レイア関西
一人親方レイア関西は、岡山・大阪・兵庫・京都・和歌山・奈良・三重・滋賀・鳥取・香川・徳島の一人親方を対象とした団体です。
労災事故の給付請求は全国の現場が対象になるため、安心して仕事の依頼を受けられます。
年度途中の加入・脱退・再加入はいつでも可能で、お急ぎの方や期間限定で労災保険に加入したい方も安心です。また、少ない料金で加入できる「ライト加入」にも対応しており、工期に合わせて加入しやすいメリットもあります。
申し込みはWebのほかFAXと郵送でも可能なため、利用しやすい方法を選択するとよいでしょう。
一人親方団体労災センター共済会
一人親方団体労災センター共済会は全国展開している一人親方団体です。
支払方法は銀行振込、コンビニ支払とクレジットカード支払いがあります。銀行振込、コンビニ支払は年度ごとに一括支払い。クレジットカード支払いは月々支払いです。
労災センター共済会の最大の特徴の一つとして、一人親方労災保険の加入の申し込みはすべてインターネットを通じてというところにあります。メールアドレスを登録するとマイページが作成されます。マイページから加入申し込みをするとすぐに費用案内がされ、費用の入金(決済)が終わると、当日又は翌営業日には加入証明書がマイページからダウンロードできるようになります。
費用の安さや加入申し込みから加入完了までの早さはトップクラスと言っていいでしょう。
まとめ
一人親方が労災保険に特別加入するメリットや、岡山県における一人親方労災事例などをご紹介しました。
労災保険への特別加入を検討されている一人親方様は、加入する必要性や、どのようなときに労災保険が適用されるのかなど、詳しく確認しておくのがおすすめです。
また、一人親方労災保険団体を選ぶ際に費用面を重視される方が多くいらっしゃいますが、追加費用や途中脱退時の返金などについてもよく調べておいたほうがよいでしょう。
本記事では、岡山県で加入できる一人親方労災保険団体もご紹介しています。岡山県で労災保険への加入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。