一人親方労災保険の「労災センター通信」

宮城県で一人親方労災保険団体を探すなら?未加入のリスクや労災事例もご紹介

 一人親方が労災保険に未加入のままだと、万が一のときに補償を受けられないだけでなく、仕事の幅も狭める可能性があります。
 安心して仕事をするためにも、早めに労災保険の特別加入を検討したほうがよいでしょう。また、特別加入するには「特別加入団体を経由」する必要があります。
 本記事では、団体選びのポイントもまとめているため、ぜひ参考にしてください。また、宮城県における一人親方労災事例や、宮城県で加入できる一人親方労災保険団体もご紹介しています。
宮城県

宮城県の建設業の特色

 宮城県は、日本の東北地方に位置し、県庁所在地は仙台市です。面積は約7,282平方キロメートルで、人口は約2,300万人(2020年時点)です。宮城県は美しい自然景観、海岸線、歴史的な名所、漁業、農業、工業地帯などが特色です。東日本大震災の震源地としても知られ、復興が進行しています。

  • 震災復興
    東日本大震災による被災地として、宮城県では震災復興が継続的に行われています。建設業者は被災地の復興支援として、住宅、公共施設、インフラの再建や強化、津波防災施設の整備に取り組んでいます。
  • 津波防災施設の整備
    宮城県は海岸線に面しており、津波の脅威がある地域です。建設業者は津波防災施設の整備や防潮堤の建設、避難施設の充実に取り組んでいます。
  • 観光施設の開発
    宮城県には観光スポットや温泉地が多く存在し、地域の観光振興が進んでいます。建設業者は観光施設の整備、ホテル、リゾート施設の建設、観光名所の保護に関与しています。
  • 農業・水産業の支援
    宮城県は農業や水産業も盛んであり、特に牡蠣や魚介類の生産が行われています。建設業者は農業用施設や水産施設の整備、冷蔵倉庫の建設など、農業・水産業の支援に貢献しています。
  • 環境配慮の建築
    環境保護に配慮した建築が進行しており、省エネルギーの建物や再生可能エネルギーの活用などが一般的です。

一人親方労災保険の基礎知識「元請会社の労災保険は適用されない」

 一人親方はどこかの会社に雇用されている労働者ではなく、個人で仕事を請け負っている個人事業主です。労働者のように業務中や通勤時のケガや病気に対して補償を受けられません。
 元請会社からの依頼で現場に入り、労災事故が発生したとしても、元請会社の労災保険は適用されないので注意が必要です。そのため、自分自身で備えておかなければなりません。
 もし、労災保険に未加入の状態で労災事故に遭っても、元請会社がその責任を負ってくれることはないのです。

【宮城】一人親方労災保険に未加入だと起こり得るリスク

 一人親方が労災保険へ加入するには、特別加入制度を利用する必要があります。加入は任意であるため、迷われている方も多いのではないでしょうか。ここでは、一人親方が労災保険に特別加入しないとどうなるのかをご紹介します。

労災事故に遭っても補償を受けられない

 労災保険では働く人とその家族が安心できるよう、以下のような補償が用意されています。

  • 療養補償:労災によるケガや病気で医療機関にかかった場合
  • 休業補償:労災によるケガや病気で仕事を休まなければならなくなった場合
  • 傷病補償:労災から1年半が経過してもケガや病気が治らない場合
  • 障害補償:労災により障害が残った場合
  • 介護補償:労災により一定以上に障害が残り、介護を受けている場合
  • 遺族補償:労災で死亡した場合
  • 葬祭料:労災により死亡した人の葬儀を行う場合

 労災保険に未加入の場合、万が一労災事故に遭っても上記の補償は受けられません。

現場に入れない可能性もある

 前述したとおり、労災保険に未加入の一人親方が労災事故に遭っても、元請会社の労災保険は適用されません。しかし、過去には元請会社がその責任を問われ、損害賠償請求された例もあるため、労災保険に未加入の一人親方には仕事を依頼しないようにしている元請会社も多いようです。
 そのため、労災保険に入らないまま活動していることで、仕事のチャンスを逃してしまう可能性が出てきます。
 自ら仕事の幅を狭めてしまうことがないよう、早めに労災保険への特別加入を検討されてはいかがでしょうか。

【宮城】一人親方労災事例

宮城県で起きた労災事故
 一人親方労災保険への特別加入を検討されるにあたって、実際にどのような事例が報告されているのかを確認しておきましょう。今回は、宮城県で発生した一人親方労災事例を3選ご紹介します。

足場を降りる際に足が滑って負傷

 建物解体工事中に足場の2層目から1層目に降りようとしたとき、足が滑って咄嗟に足場の1層目をつかんだところ、クランプに引っかかって右手上腕部を負傷した事例です。
 病院経由で治療費・休業補償給付を請求しました。

 労災事例:「足場を降りる際、足が滑り右手で足場を掴んだ時に、クランプに引っ掛かり左手を負傷したケース

電動ベビーサンダーで石材壁を切断中に人差し指を負傷

 石工事の際、電動ベビーサンダーで石材壁を切断する作業中、添えていた左手を離してしまったことで砥石と石材壁との間に左手人差し指が入ってしまい、負傷した事例です。
 病院経由で治療費を請求しました。
 労災事例:「石材壁を電動ベビーサンダーで切断中に左手人差し指を負傷したケース

雨に濡れた鉄骨から足を滑らせて転落

 会社倉庫の外壁改修工事を終えて残材を運搬していたところ、鉄骨の上を歩いていたときに雨で足が滑り、約90cm下の庇に転落。咄嗟に受け身をとり、右手を負傷した事例です。
 最後まで作業したものの、痛みと腫れが増したため病院を受診しました。

【宮城】一人親方労災保険団体の選び方

 一人親方が労災保険へ加入する際には、特別加入団体を経由する必要があります。団体によって特徴やメリットは異なるため、選び方のポイントをチェックしておくとよいでしょう。

費用で選ぶ場合

 一人親方労災保険料は全国一律であり、どの団体を経由しても変わりません。しかし、入会金や組合費など、団体によって費用が異なる部分もあるため、事前に確認が必要です。
 なるべく費用を抑えて労災保険に特別加入したい場合は、入会金や組合費が安い団体を選びましょう。
 ただし、団体によっては更新手数料や労災事故申請手数料・組合員証再発行手数料など、各種費用が発生するところもあります。
 入会金や組合費が安い団体を選んでも結局は割高になるケースもあるため、よく確認しておくことをおすすめします。

早さで選ぶ場合

 元請会社から急な仕事の依頼が入り、労災保険に加入していることが条件だった場合、未加入だと依頼を断らなければなりません。
 しかし、申し込みから加入までのスピードが早い団体を選んでおけば、翌日の仕事までに間に合う可能性があります。
 団体によっては、申し込みの翌日から労災保険に加入でき、労災番号が記載された加入証明書は即日発行が可能です。現場に入るにあたって労災番号がわかれば問題ない場合もあるため、仕事を断らずに済むかもしれません。
 加入証明書を即日発行できる受付時間が決まっている団体もあります。
 お急ぎの場合は、必ず確認してください。

安心感で選ぶ場合

 特別加入団体は全国に複数あるため、安心して加入できる団体を見極めることが大切です。
 労働局の承認を受けているか、社会保険労務士にサポートを受けられるかを確認するとともに、特定の団体とのつながりがないかどうかもチェックしましょう。
 なかには特定の政治団体や宗教団体とつながっている団体もあり、入会すると選挙活動の手伝いや集会への参加などを求められる場合もあります。もちろん、そういった活動に興味があれば問題ありませんが、そうでない場合は避けたほうがよいでしょう。

宮城県で加入できる一人親方労災保険団体5選

宮城県にある一人親方団体
 一人親方労災保険団体を探すときは、自分が住んでいるエリアが対象になっているかを確認する必要があります。ここでは、宮城県で加入できる団体をご紹介します。

一人親方団体労災センター

 一人親方団体労災センターは、東北をはじめ関東・関西・中部・九州・沖縄に支部を持つ一人親方団体です。
 「安い」「早い」「安心」をモットーとしており、多くの一人親方様から選ばれています。 
 組合費は月々わずか500円で、加入後の追加費用は一切発生しません。申し込みの翌日には加入でき、加入証明書は即日発行されるため、お急ぎの方も安心です。
 また、1ヶ月・2ヶ月の短期加入にも対応しており、一時的に労災保険へ加入したいときも便利です。

一人親方団体労災センター

一人親方団体労災センター共済会 東北支部

 一人親方団体労災センター共済会 東北支部は、宮城県・山形県・秋田県・福島県・新潟県にお住まいに一人親方様を対象とした一人親方組合です。
 月々450円の組合費は年払い(3600円)も可能で、銀行・コンビニ・クレジットカードの3種類から支払い方法を選択できます。
 パソコンやスマートフォンから簡単に申し込めるため、忙しい一人親方様も空いた時間を使って手続きを済ませられます。また、加入証明書とWEB会員証は即日発行が可能です。

一人親方団体労災センター共済会東北支部

一人親方労災保険組合

 一人親方労災保険組合は、北海道から沖縄まで全国にネットワークを持つ一人親方組合です。
 保険料以外に必要なのは入会金1000円と月々の組合費500円のみで、年度途中の脱退も可能です。未経過分の保険料は返金されるため、安心して加入できます。
 また、平日15時までの入金確認で翌日の加入・当日中の加入証明書発行が可能です。元請会社からの急な現場の要請にも対応できるでしょう。
 さらに、組合員になると全国20万カ所以上の施設が割引になる優待サービスを利用できます。

一人親方労災保険組合

北日本労災一人親方部会

 北日本労災一人親方部会は、北海道・青森県・秋田県・岩手県・福島県・山形県・新潟県・宮城県にお住まいの建設工事に従事する一人親方様を対象としています。
 労災番号を最短当日発行してもらえるため、急な現場要請にも対応可能です。
 また、月々4980円から短期加入が可能でいつでも解約できるなど、必要性に合わせて利用できるというメリットもあります。
 保険料の支払い方法は月払いと年払いから選択できるため、自分に合ったものをお選びください。

北日本労災一人親方部会

一人親方労災保険RJC

 一人親方労災保険RJCは、全国どこからでも加入可能です。
 毎月定額をクレジットカード払いする「毎月払い」なら月4980円から利用できるため、まとまったお金を用意するのが難しい方でも安心です。
 また、「1か月コース」「2か月コース」「3か月コース」から自由に選択できる短期加入にも対応しています。保険料を節約して、必要なときに必要な期間だけ労災保険に加入したい方におすすめです。

一人親方労災保険RJC

まとめ

 一人親方が労災保険に加入せずにいるとどうなるのかを、宮城県で発生した一人親方労災事例とともにご紹介しました。
 一人親方が現場で労災事故に遭っても元請会社の労災保険は使えないため、補償を受けられません。 未加入だと現場に入れないこともあり、仕事の量が減って収入にも影響してしまう恐れがあります。
 一人親方労災保険はさまざまな場面で使えるため、早めに特別加入を検討したほうがよいでしょう。
 本記事では、一人親方労災保険団体の選び方や、宮城県で加入できる一人親方労災保険団体5選もご紹介しています。宮城県で労災保険への加入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

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