一人親方労災保険の「労災センター通信」

労災特別加入の証明書を発行する方法は?申請の流れと必要な書類を解説

建設業では現場で労災保険の証明書の提示を求められるケースが多くあります。
一人親方の場合は労災保険に特別加入したという証明書がないと現場で仕事ができない可能性があるため、注意が必要です。
今回は、重要な書類である労災保険の加入証明書はどこでもらえるのか、申請の流れや必要な書類について解説します。
一人親方

労災特別加入証明書とは?

労災の特別加入証明書とは、労災保険の特別加入制度に加入していることを証明する書類です。
特別加入制度とは、個人事業主などの企業に属していない方を対象に、一定の要件の下で労災保険への加入が特別に認められている制度です。

労災保険の加入証明書の発行は、加入している特別加入団体が行います。
一人親方として仕事をする上では加入証明書が必要なため、受け取ったら必ず保管しておきましょう。

労災特別加入証明書はいつ必要になるの?

労災保険の加入証明書が必要になる時は、主に現場で仕事をする時です。

平成29年度以降、社会保険への加入が確認できない作業員は、下請けとして選定しないような対策が案内されています。
これは、国土交通省「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン 」によって策定されているためです。

実際に、社会保険への加入の証明として労災保険の加入証明書の提出を求められ、提出しないと現場で仕事ができないケースがあります。

一人親方の個人事業主の方で、健康保険と国民年金には加入していても労災特別加入制度を利用していない場合は、加入を検討しましょう。
現場の元請会社にとっても、労災保険の加入を確認できると仕事を依頼する際の安心材料となります。

労災特別加入証明書はどこで発行してもらえるの?

労災保険の加入証明書の発行は、特別加入団体として承認されている団体を通じて行えます。
発行までの日数や送付方法は特別加入団体によって異なるため、詳細は加入団体へ確認しましょう。
特別加入申請手続きの流れと申請に必要な書類について、以下にまとめました。

特別加入の申請手続きの流れ

労災保険の特別加入へ申請する流れは以下のとおりです。

申請書は労働基準監督署長を経由して労働局長に提出

労働局長より承認

申請日の翌日(申請者の希望日)から加入

労災特別加入証明書の発行

特別加入制度の申請手続きとしては、特別加入団体を通じて労災保険特別制度に加入後、発行されます。
加入の申請には、氏名・生年月日・業務内容・給付基礎日額などの記載が必要です。

労災保険特別加入の申請に必要な書類

労災保険特別加入の申請に必要な書類は、加入申込書と身分証明書の写しが加入希望者全員に必要です。
また、一定以上の給付基礎日額を選択した場合は所得を証明する書類が必要となります。

<必須書類>

  • 加入申込書兼誓約書
  • 身分証の写し

<申込内容によって異なる任意書類>

  • 所得を証明する書類(所得(課税)証明書・確定申告書など)

労災特別加入証明書がすぐ必要な場合はどうする?

一人親方の特別加入証明書
当日や数日以内など現場ですぐに加入証明書が必要な場合は、加入団体へ問い合わせましょう。
労災特別加入制度は最短でも翌日の加入となっているため、即日での加入が難しい場合があります。

また、人手不足で現場から前日や当日に声掛けされてからの加入では、手続きが間に合わない場合があります。
仕事のチャンスを逃さないためにも、一人親方として働く方はあらかじめ労災保険に特別加入しておくことがおすすめです。

条件によっては、特定業務健康診断の受診が加入時に必要な場合もあります。
急ぎで証明書が欲しい場合などは事前に加入条件を必ず確認しましょう。
不測の事態に備えて、できる限り余裕を持った加入スケジュールを立てた行動が必要です。

一人親方団体労災センターでは最短即日で加入証明書を発行できる

すぐに現場に入らなければいけない場合でもご安心ください。
一人親方団体労災センターでは、最短即日で労災保険の加入証明書の発行が可能です。

加入申請後、当日17時頃までに労働保険番号記載の「加入証明書」をメールまたはFAXにて送付いたします。
最短即日で証明書が発行できると、突然のお仕事の依頼にも柔軟に対応することができます。

申請方法は、郵送またはFAXかネットのお申し込みフォームよりお手続きが可能です。
加入申込書など各種用紙を記入後、お住まいの管轄の当団体センター宛にお送りください。
お申し込みフォーム

労災保険の加入証明書がすぐ必要な場合には、最短即日で発行できる一人親方団体労災センターへご相談ください。

労災保険の特別加入で注意すべき点

労災特別加入制度は最短でも申請した翌日から認められます。
さかのぼって加入はできないため、労災保険の加入証明書が必要となる日から逆算して、余裕を持った申請を行いましょう。
以下に、労災保険の特別加入をするうえで注意すべき点について解説します。

有効期限が切れると補償が受けられない

労災保険の有効期限が切れると補償を受けられなくなるため、有効期限が切れる前に更新手続きを済ませましょう。

労災保険特別加入の有効期限は、通常4月1日から3月31日までの1年間です。
短期加入の場合は、有効期限が1ヶ月や3ヶ月のケースもあります。
加入初年度の有効期限は、加入した月から年度末までです。

労災保険特別加入の有効期限は、労災加入者証から確認できます。
万が一の際に補償を受けられるように、期限切れには注意が必要です。

団体ごとに対象者と対象地域が異なる

労災特別加入は団体ごとに対象者と対象地域の範囲が異なります。
一人親方団体労災センターで一人親方労災保険組合で加入できる労災保険特別加入は、建設業に従事している方が対象です。
建設業以外の作業をしているときに負傷しても、労災保険は適用されないため、申請する際によく確認しましょう。

また、団体ごとに対象範囲が異なるため、対象地域が広範囲の団体に申し込むことがおすすめです。
対象地域外に移転した場合は加入を継続できないため、注意が必要です。
一人親方団体労災センターでは東北5県・関東1都7県・関西2府9県・中部6県・九州7県・沖縄と37都府県に対応しています。

健康診断の結果次第では加入が認められない

労災特別加入制度に加入する際、期間内に指定の医療機関で健康診断が必要な場合があります。
受診の結果、発病が判明し、療養に専念するために就業が難しいと認められた場合は、特別加入はできません。
発病した際の症状や障害の程度によって特定業務からの転換が必要な場合は、特定業務以外での特別加入が認められます。

また、年の途中で業務の種類が変わった場合にも注意が必要です。
業務の従事期間が一定期間を超えた場合は、改めて健康診断を受ける必要があります。
健康診断の費用は無料で、受診までの交通費は自己負担となる点も注意しましょう。

健康診断の対象者

労災保険の特別加入を申請する際に、健康診断が必要な方と必要な診断を以下にまとめました。
職種や勤務期間が該当していないか事前にチェックし、いざ必要な時に慌てないように早めに加入手続きを行いましょう。

  • 粉じん作業を行う業務を通算3年以上→じん肺健康診断
  • 振動工具使用業務を1年以上→振動障害健康診断
  • 鉛業務を6ヶ月以上→鉛中毒健康診断
  • 有機溶剤業務を6ヶ月以上有→機溶剤中毒健康診断

特別加入のメリット

一人親方団体加入のメリット
一人親方労災保険に特別加入制度に加入することは、労働者や元請会社ともにメリットがあります。
労災保険特別加入制度に加入する3つのメリットは以下の通りです。

  • 給付基礎日額に応じた額の補償を受けられる
  • 手厚い労災保険に加入できる
  • 多くの元請会社が安心して仕事を委託できる

それぞれ解説します。

給付基礎日額に応じた額の補償を受けられる

一人親方労災保険に特別加入をすると、給付基礎日額に応じた補償を受けられます。
一人親方労災保険の給付基礎日額は、申請時に3,500円から希望する金額を設定できます。
休業補償として受け取れる金額は、給付基礎日額の8割で最大20,000円です。

月々に支払う保険料により、休業給付額が異なるため、ご自身に見合った金額を設定しましょう。

手厚い労災保険に加入できる

一人親方労災保険に特別加入をすると、通勤時の事故でも補償の対象となります。
一般の労働者が加入する労災保険は、療養補償・休業補償・障害補償年金・遺族補償年金など、非常に手厚い給付となっています。

  • 治療のために一定期間休業した→給付基礎日額に応じた額の休業補償の給付
  • 仕事中にケガをした→病院での治療が自己負担なし
  • 仕事中の事故で障害が残った→障害の程度と給付基礎日額に応じた額の障害補償
  • 仕事中の事故で死亡した→遺族の人数と給付基礎日額に応じた額を年金として補償

自営している建設事業主を守る数少ない法律制度の1つが一人親方労災保険です。
一般的な労働者が加入する手厚い労災保険に加入できることは、一人親方にとって大きなメリットがあります。

多くの元請会社が安心して仕事を委託できる

多くの現場で労災保険の加入を求められていることから、一人親方労災保険に加入することで仕事を受注しやすくなります。
労災保険に特別加入していると、多くの元請会社は安心して仕事を委託することができます。
一人親方団体労災センターの一人親方労災保険は、最短翌日加入で証明書は加入後、即発行が可能です。

まとめ

労災保険の加入証明書は、任意加入ではあるものの現場で働くために重要な書類となっています。
雇用関係がなく、個人で仕事を請負っている方や労災保険に未加入の方は、補償が充実する労災保険に特別加入すると安心です。

一人親方団体労災センターでは、建設業の一人親方を対象に労災保険を取り扱っています。
事故の発生件数が多い建設業での万が一のケガや仕事の受注に備え、加入手続きを行いましょう。
労災保険の加入証明書がすぐに必要な場合も対応できる一人親方団体労災センターにぜひお問い合わせください。

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