一人親方労災保険の「労災センター通信」

一人親方の閑散期でも収入を安定させる方法7選|仕事がないときにするべき行動

一人親方として仕事をしていると、閑散期に仕事がなくなり収入が不安定になる場合があります。
一人親方は自分で仕事の采配を決められる反面、請負元に依存しすぎると閑散期に収入が激減する可能性があり注意が必要です。

この記事では、一人親方の閑散期でも収入を安定させる方法について解説します。
閑散期で収入が不安定になる理由を解説し、あわせて一人親方が閑散期にできることをご紹介します。
一人親方が年間を通して安定した収入を確保するためにも、ぜひ参考にしてください。
一人親方

一人親方の閑散期はいつ?

一人親方は職種によって仕事の減る時期が異なります。
ここでは、以下の職種の閑散期について解説します。

  • 大工
  • 塗装工
  • 内装工
  • 配管工
  • 溶接工
  • 電気工事士
  • 造園工
  • 土木工
  • とび職

それぞれの閑散期を確認しましょう。

大工

建設業界は4~6月が閑散期となります。
これは決算期や4月の新年度に合わせて3月末の竣工が多く、次の着工まで日が開くことが原因です。
国や企業の予算編成が決まり、入札や発注が始まるのが6月頃なので、それまでは比較的落ち着いた時期といえるでしょう。
また、この時期は梅雨などの長雨により、屋外での工事が少ないことも影響しています。

塗装工

塗装工は6~8月と12~2月が閑散期です。
塗装工事は気温や湿度、天候に影響されやすいです。
夏は梅雨や猛暑、冬は低温や乾燥、雪の影響により作業できない時期が増えます。
特に屋外の作業では寒さの影響を受けやすく、無理に作業を進めると施工不良を起こす可能性が高まるので注意が必要です。

内装工

内装工の閑散期は6~8月です。
年度が切り替わる3月~5月や9~10月頃などは、新生活に合わせたリフォームなどの需要が高まります。
そのため閑散期はほかの時期と比較して、依頼数が落ち着く傾向にあります。

配管工

配管工は4~6月頃が閑散期です。
年度末に向けた工事も多く、12~3月頃までは繁忙期となります。
また、冬場は水道管における凍結などのトラブルの多発により、仕事が増える傾向にあります。

溶接工

溶接工は勤務場所や溶接の種類によって閑散期が若干異なります。
夏場や冬場が閑散期のところが多い傾向です。
建設業界の溶接工の場合は、業界に合わせて4~6月頃が閑散期となります。

電気工事士

電気工事士の閑散期は4~5月頃です。
夏場はエアコンの取り付け依頼が多く、12月から年度末にかけては建設業界の繁忙期と重なります。
新年度に入ってからは、おおむね落ち着いた時期といえるでしょう。

造園工

造園工は1~3月が閑散期です。
冬の時期は樹木の成長が止まるため、剪定や葉刈り作業の依頼が減る傾向にあります。
また、樹木によっては冬の剪定が適していることをお客様が知らず、依頼されないケースも少なくありません。

土木工

土木工の閑散期は4~6月頃です。
2~3月の年度末に向けた工期を終えた繁忙期明けは、仕事も一段落する時期となります。
また、梅雨の時期は屋外の仕事に影響が出る場合もあります。

とび職

とび職も建設業界に合わせて、新年度の4~6月は比較的落ち着いた時期となるでしょう。
梅雨や台風などの屋外作業に支障をきたす時期は、作業日数が減る傾向にあります。
積雪の多い地域では1~3月が閑散期になる場合もあります。

一人親方が閑散期で仕事がなくても収入を安定させる方法7選

7選
ここでは、一人親方が仕事のない閑散期でも、安定した収入を目指す方法を7つご紹介します。

  1. インターネットで求人を探す
  2. 職人向けのマッチングサイトを活用する
  3. 建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録する
  4. 知人から紹介してもらう
  5. 近所の建設会社などに営業する
  6. 異業種交流会へ参加する
  7. 副業をする

それぞれ詳しく解説します。

インターネットで求人を探す

今は求人情報誌以外にも、インターネット上でさまざまな求人を確認できます。
インターネットを活用することで、地域や働き方など詳細な条件を絞ることが可能です。
より自分に適した多くの求人情報を探せるでしょう。

一人親方が仕事を探すのに有効な方法は、以下のものがあります。

検索ワードや条件設定を活かし、求人を探しましょう。

職人向けのマッチングサイトを活用する

一人親方などの職人向けのマッチングサイトを活用して仕事を探しましょう。
職人向けのマッチングサイトは、仕事の発注側と受注側がそれぞれ登録し、条件に合った職人と会社を繋げるシステムです。
次のようなマッチングサイトがあります。

マッチングサイトの使用料は、無料や月額制、マッチング成立時に手数料がかかるなど、マッチングサイトによって異なります。
自分に合ったマッチングサイトを利用してみましょう。

建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録する

建設キャリアアップシステムに登録して活用しましょう。
一般財団法人建設業振興基金が提供しているシステムで、技能者の保有資格や現場の就業実績などを登録します。
技能者の公正な評価をはじめ、工事の品質向上や現場作業の効率化など、業界の環境改善を目的としています。

利用料金はかかりますが、仕事ぶりの適切な評価・証明が可能です。
マッチングサイト上でも評価の対象となるため、今後の仕事受注において効果を発揮するでしょう。

知人から紹介してもらう

共通の知人に紹介してもらうことで、新たな仕事や会社と繋がるでしょう。
初めての相手でも共通の知人を通すことで、人となりや仕事ぶりを信用してもらえる可能性があります。

ただし、紹介してくれた知人の迷惑にならないよう、誠意ある対応が不可欠です。
ほかの求職活動と平行して、知人へ新しい仕事の伝手がないか声をかけておくと良いでしょう。

近所の建設会社などに営業する

近所の建設会社などに自ら営業に向かうことも重要です。
電話営業や飛び込み営業など新規開拓のための営業はもちろん、以前仕事を振ってくれた会社への営業も大切です。
営業先は、ホームページや地域の電話帳、Googleマップなどを活用して探しましょう。

異業種交流会へ参加する

異業種交流会へ参加することで、さまざまな業種の方と繋がる機会を得られます。
建設業界以外のところから仕事を紹介してもらう可能性もゼロではありませんが、いきなり仕事を紹介してもらえることは少ないです。
人脈を広げることは将来的にも仕事をもらえる場合があるため、積極的に参加しましょう。

副業をする

副業を始めることで収入を伸ばせる可能性があります。
同じ業種でのアルバイトのほか、特技やインターネットを活用した副業もあります。
しかし、副業の種類よっては収入が得られるまで時間がかかるものや、特別なスキルが必要なものもあるため注意が必要です。

一人親方の閑散期にできること

一人親方の閑散期で仕事がないときでも、できることがあります。
閑散期には次のことを検討してみましょう。

● 溜まった事務作業を行う
● 今の仕事と並行して新たな仕事を探す
● 資格取得などスキルアップを目指す
● 仕事獲得のために積極的に行動する

それぞれ解説します。

溜まった事務作業を行う

閑散期は確定申告に向けた事務作業を行う良い機会です。
一人親方は体力を使う仕事が中心なため、普段の事務作業が滞ってしまう方も多いでしょう。
仕事が落ち着いた時期に領収書や書類を整理し、帳簿の記入を行いましょう。
Excelのテンプレートや会計ツールを活用することで、作業効率がアップします。

今の仕事と並行して新たな仕事を探す

閑散期は現在受注中の仕事と並行して、次の仕事を探しておきましょう。
閑散期は仕事が少なく探しにくい時期のため、一度仕事が途切れると収入が大幅に落ちる可能性があります。
今の仕事が終わる前に、次の仕事を探し始めると安心です。
仕事と仕事の間の空白期間をなるべく作らないようにすると、収入も安定するでしょう。

資格取得などスキルアップを目指す

仕事が落ち着いている閑散期に、資格取得や技術力向上など、スキルアップを目指しましょう。
収入向上や新たな仕事に繋がる資格を取得することで、安定して仕事を獲得できる可能性が上がります。
例えば建築施工管理技士や各種技能士などの資格、建設業の許可などの取得で年収アップが期待できます。
職種や職場ごとに有利となる資格があるため、仕事が少ない時期を活用して資格取得に臨みましょう。

仕事獲得のために積極的に行動する

さまざまな方法で仕事を増やしたり収入を上げたりするには、積極的に行動することが必要です。
苦手意識でやらなかった、疲労により仕事を探すことができなかったなど、行動できなければ閑散期に安定した収入は見込めません。
閑散期に積極的に行動することで、将来的な安定に繋がるでしょう。

【参考】一人親方の職種ごとの平均年収

一人親方の職種ごとの平均年収を一覧にまとめたので参考にしてください。

職種 平均年収
大工 500~800万円
塗装工 500~800万円
内装工 600万円
配管工 500~600万円
溶接工 700万円
電気工事士 500~700万円
造園工 600~700万円
土木工 350~500万円
とび職 500~700万円

一人親方の年収は平均400~600万円程度です。
ただし、上記はあくまで一例となります。
一人親方は会社員ではないため、安定した収入が得られるわけではありません。
案件の単価や受注数によって年収が変動するため、年収を伸ばすには閑散期にも安定して仕事を受注するのが重要です。

一人親方は労災保険への加入で仕事が増えることもある

一人親方で労災保険に未加入の場合、現場に入れない仕事もあります。
また、病気や業務上の怪我で仕事ができず収入が途切れることもあるため、労災保険に加入しておくと安心です。
一人親方団体労災センター 」では、一人親方向けの労災保険の特別加入に申し込みいただけます。
仕事の幅が増えるほか、万が一働けなくなったときのためにも、労災保険への加入を検討しましょう。

まとめ

一人親方の閑散期でも収入を安定させる方法について解説しました。
仕事量が減る時期をあらかじめ把握し、対策しておくことで、安定した収入が確保できるでしょう。
閑散期を恐れず、次の案件獲得や技術力向上を目指しましょう。

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